海外の一流ホテルでは当たり前のようにいるホテルコンシェルジュという存在ですが、日本ではまだ馴染みがないという人も多いかもしれませんね。
2015年に西内まりやさん主演のドラマ「ホテルコンシェルジュ」が放送されたので、
職業名を知っているという方は結構いらっしゃるかもしれませんが、
実際に旅先で利用したという方は少ないのではないでしょうか?
どんな時に利用したらよいのかわからない。
何となく常連などの特別な客でないと利用できないのではないか、
など、気になるけど利用を躊躇っている方もいらっしゃるでしょう。
今回はそんなあなたのために、ホテルコンシェルジュの活用術について詳しくご案内していきたいと思います。
どんなことをしてくれるの?
ホテルコンシェルジュとは、ホテルを訪れる客の要望やリクエストに経験や知識をもっと応対し、ホテル内の施設はもちろん、周辺の観光やレストランの案内、旅行券など交通機関の手配などの依頼にも応えてくれます。一流のコンシェルジュは、道徳や法的に問題がない限りはどんな依頼でも応えることをモットーにしていると聞いたことがあります。ホテル周辺などもよく案内するからと、日ごろから情報収集を欠かさず、周辺のお店の雰囲気やアクセスなども自ら実際に足を運んで知っておき、説明してくれるという方もよくいらっしゃるようです。ガイドブックよりも頼りになりそうですよね。
たとえば、海が近いホテルであれば、海を眺めながら食事ができるレストランに行きたいと言えば、どんなレストランがあるのか、希望であればディナーの予約もしてくれたりします。コンシェルジュからの紹介だと個人で予約を取るよりスムーズに、良い席を確保してもらえることも多いようです。記念日だからサプライズをしたい、プロポーズをしたいのでこういうシチュエーションを準備してほしいなど、素敵な思い出作りにもコンシェルジュは協力してくれます。もしコンシェルジュのいるホテルに泊まった場合は、せっかくなのでサービスを利用してみてはいかがでしょうか。
ちなみに日本の場合は、コンシェルジュに何かしてもらった時にチップは不要です。チケット購入などの実費がかかるときにだけ、各ホテルで決まっているサービス料(10%前後)を加えて精算します。また、海外であってもハワイの場合は不要です。
バトラーとの違いって?
海外の高級ホテルには、コンシェルジュとは別にバトラーと呼ばれる人たちがいます。たいていの場合、コンシェルジュはロビーエリアなどに専用のデスクに常駐しており、そこで宿泊客のリクエストを受け付ける、いわゆる「秘書」のような存在です。これに対してバトラーは日本語では「執事」という意味で訳されることが多く、あらゆる用件を聞いてくれる専属の客室係です。たとえば、部屋に花を飾ってほしい、タクシーを呼んでほしいといった用件から、荷物のパッキングやコーヒーを淹れるなどの身の回りの手伝い、そして何とテニスの相手やショッピングの同行まで、お願いすると付き合ってくれます。
とても高級なホテルだと各部屋に専属のバトラーが付き、そしてフロアにはコンシェルジュがいるというように、双方ともいる場合があります。こんなとき、どちらに用件を頼むか迷うかもしれません。格式でいうとコンシェルジュの方が上になります。バトラーは基本的にあなたの手足の代わりに動き回るような用件をこなしてくれるので、平たく行ってしまうと「召使い」のような役割でもあります。バトラーに頼むべき用件をコンシェルジュに頼むことは、とても失礼なことなので、注意が必要です。
何か困ったことがあれば、とりあえずバトラーに相談するとよいでしょう。もしもコンシェルジュにすべき相談内容であれば、バトラーからコンシェルジュに依頼してくれます。
それぞれのチップは??
さて、ではそれぞれのチップはどうでしょうか?
日本ではチップの習慣がないので、相場がわからず難しいところですよね。
まずコンシェルジュの場合ですが、タクシーを呼んでもらう、レストランの場所を聞く、などの簡単な用件であれば1ドルでも構いませんが、人気のレストランの予約を取ってもらったり、観劇のチケットを用意してもらったりした場合は、そのための手間と時間を割いてもらっているので、その難易度に応じて20ドル以上渡してもおかしくありません。これに対してバトラーの方は、何か依頼するたびにチップを渡すというのではなく、あらかじめチェックイン時に10ドル~20ドルを渡しておきます。滞在中、かなりお世話になったという場合は、チェックアウト時に追加でチップを渡すとよいでしょう。
国やホテルによっては、チップを払おうとしても受け取ってくれない場合もあります。チップは必ずこれが正解というものがないので難しいですが、ある程度参考になれば幸いです。
さいごに
不慣れな土地でも思う存分滞在を楽しみたいのなら、ぜひコンシェルジュに色々と相談してみましょう。難しく考える必要はありません。まずは気軽に挨拶をしてみて、とりあえず顔見知りになっておくと、相談しやすいかもしれませんね。